流れる光が消えぬ間に
流れる光が消えぬ間に

日常の風景。
アカリとヒカル。

アカリ   あ、流星群
ヒカル   え、いつ
アカリ   今夜から明日にかけてピーク、だって
ヒカル   へえ

ヒカル   楽しみだね
アカリ   そうだね

アカリ   流星群といえばさ
ヒカル   うん
アカリ   昔、一緒に見たよね
ヒカル   うん、見た
アカリ   すごかったよね
ヒカル   うん、すごかった
アカリ   もう、数えきれないくらいたくさんの流れ星
ヒカル   あんなにたくさん見たの、初めてだった

アカリ   ねえ
ヒカル   うん
アカリ   私、あの時、流れ星にお願いしてたんだ
ヒカル   なんて
アカリ   「ずっと一緒にいれますように」って
ヒカル   そうなんだ

ヒカル   3回言えたの
アカリ   さあ、どうだったかな

ヒカル   ねえ
アカリ   うん
ヒカル   あの時、たくさん流れ星が降ってきたでしょ
アカリ   うん
ヒカル   ミサイルだと思った
アカリ   え
ヒカル   たくさん、たくさんミサイルが降ってきたんだと思った
どこか遠くから私たちを狙って、ミサイルが飛んできて、ついに世界が終わるんだと思った
アカリ   そんなこと
ヒカル   あるはずないんだよ
    だって、あれは流星群だもん

ヒカル   流星群、楽しみだね

ヒカル   今年はどれくらい見えるかな
アカリ   ねえ
ヒカル   今日はいい天気だから
アカリ   ねえ
ヒカル   あの時と同じくらいたくさん降ってこないかな
アカリ   ねえってば

アカリ   なんで死んじゃったの

ヒカル   また、その話
アカリ   ねえ、どうして
ヒカル   私は、死んでないよ
アカリ   死んだよ
ヒカル   だって、ここにいるじゃん
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