今日もゴミ箱に夢が降る
『今日もゴミ箱に夢が降る』 作:廣川潤季
登場人物(◯女の子 ◇男の子 *アンサンブル)
◯スズナ 文芸部員、作家になりたい女の子
◇エリーゼ 「ゴミ箱」世界の案内人の紳士。スズナから忘れられた
◯リン 臆病で自信のない女の子。ポシェットに人形と絵本を入れている
◯アカリ 魔法が使えないけど諦めずに練習している魔法少女
◇ミコト 夢を持たずにその日暮らしをする少年。手ぐせが悪い
◯チグ 左にだけ翼が生えている。ハグ以外にすごく厳しい
◇ハグ 右にだけ翼が生えている。小心者で傷だらけ
*灰たち キャラを失って灰になった存在。「ハイ」しか話せない
*絵本の登場人物 絵本『わらいもののチグとハグ』の登場人物
*生徒 スズナと一緒の文芸部員。台詞なし
脚本内ルール
文中の「/」は、次のセリフの人がそのセリフを食う
文中の「 」は、そのセリフを同じタイミングで言う
『今日もゴミ箱に夢が降る』
初稿 2024年10月4日
作者 廣川潤季
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表紙込み20878文字
シーン1 夢を追いかけて
��恰ソ
開幕。スズナがテーブルで何かを書いている。時々紙を丸めて捨てている
全員が会場中のあちこちからステージに上がり、ポーズでストップ
なおアンサンブル役は本編に登場しないキャラクターの衣装で登場する
その様子を見ながらエリーゼがスポットに立ち、語り始める
エリーゼ 「『人は、たった一枚の紙から夢を見る』誰の言葉かって? 僕の言葉さ。人が物語を作るとき、そこには新たな命が生まれる。ここにいる者たちは皆、作家を目指す少女・スズナによって生み出された。彼女の言葉が彼らに知恵を与える。彼女の情熱が彼らに勇気を与える。そして、彼らの物語が生まれる。
紳士淑女の皆々様。今宵は皆様に、このスズナという少女が描く、温かな世界をお見せしましょう」
エリーゼお辞儀。全員動き出す
スズナ立ち上がり、本を見せに行く
生徒、スズナの本をサイレントで講評する
各キャラクターたちは時間と共に散り散りにはけていき、エリーゼだけ残る
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